ブランサワー
「ブランサワー」は、おおちけいこパン教室と、オオチラボの酵母や乳酸菌の研究で出来上がったパンの名前です。いつごろの完成でしょうか?
学習研究社編集・制作の「手作りパンと教室型ニーダー」は昭和54年(1979年)5月が初版発行ですが、ブランサワーが載っています。
説明文を引用します。
「ブランサワー(サワードブラン)
全粒粉の約3倍も胚芽、繊維質等の多いパンです。小麦繊維質は便通を良くすることは知られているし、ぜんそく、コレステロール現象買おうかについての研究も進められています。胚芽は貴重な天然ビタミンE源ですし、多量のビタミンBも含まれています。
小麦全粒は貴重な栄養源ですが玄米食のような欠点もあり、それを製パン技術で補い、普通のパンにないおいしさを作り出した新しい種類のパンです。」
全粒粉のパンは、固くておいしくないことが多いのですが、このパンは香ばしくて、食べやすく、おいしいので、一度食べたら虜になってしまいます。
それは、小麦のふすまや胚芽を栄養を分解しない程度に加熱して香ばしく消化しやすくした上に、「サワード」つまり乳酸菌発酵をかけて充分熟成させたSブランを使っているからです。
このように30年以上も、たくさんのお教室の生徒さん方に作り続けられていますので、このパンのおかげで、健康を維持することができた方々、大病をしてこのパンを知り、健康の回復に役立たれた方など、さまざまなエピソードをうかがうことも多々あります。
もちろん、私自身の健康維持にもずいぶんと貢献してもらっております。
今でこそ、腸内環境の大切さがとなえられていますが、30年以上前にそこに注目された大地先生の先見の明には、脱帽です。
ブランサワーの作り方は私が最初に習った時からみると変更はありますが基本は変わっていません。ヘイゼルパンでは、最新のレシピでこのブランサワーを作っております。
ブランサワーブレッドを8個分割して焼きました。
おおち法で作るブランサワーブレッドは、滑らかで、全粒粉のパンにありがちにざらざらした食感がなく、口にするとスーッととけていきます。
小麦粉のふすまと胚芽は、熱処理後、沙羅(乳酸菌)がかけてあるので、腸にも良い働きをします。大地法で作るブランサワーには、普通に挽きぐるみをした全粒粉100%に含まれる胚芽とふすまの量の2倍以上のものが含まれるので、ミネラル分、食物繊維が豊富です。身体によくておいしい!至高のブレッドです。
おおちけいこパン教室のSブランは、サワードブランの略語です。サワードつまり乳酸菌をかけてある 小麦のふすまと胚芽のことです。
胚芽は、植物の芽であり、生きています。生きているものが損傷をうけるとそこから腐敗が始まります。市販の全粒粉のパンが時々臭うのは、胚芽の油の腐敗臭です。ですので、お教室のSブランは、製粉会社さんから小麦を挽いてから24時間以内にふすまや胚芽が届けられ、栄養素を分解しない程度にそれぞれを最適の温度で過熱し、おおちラボの穀物乳酸菌で十分に熟成させ芳香をもつ消化しやすいものにしたものです。
これをSブランと呼んでいます。ヘイゼルパンの冷凍庫にもストックしておりますので、生徒さん方には必要な分をお分けしております。
★★★ 講義を聴きながらとったノートですので、文章になっていないところもありますが、ご参考になればと思いアップしました☆☆☆
Sブランは製粉会社から大変な協力を得ながら研究した。
小麦を製粉する際、繊維質も胚芽も細分しすぎないこと。
繊維質に付着しているミネラル分の多い多乳質は加える。
1976年には、原型ができていた。
SL サラ 液体のサラ
熟成のさせ方は?
保存の方法は?
Sブランは、寒冷期にしか作れなかった。
冷凍保存。
聴いたことはあるが幻のパンといわれた。
沙羅の培養は有害菌の排除が主な研究だった。
この沙羅を、製粉会社のご厚意で仕入れた、胚芽とふすまにかけて
Sブランができた。
アメリカで、エンリッチ粉というものが開発されたが、
これは、精製された小麦粉のパンを食することでさまざまな問題がおきたので
改善するためだった。その時、基準にしたのは、穀物そのままの栄養だった。
つまり、全粒粉に近い栄養素をそのエンリッチ粉は有している。
これは、全粒粉が優れていることの証明でもある。
胚芽とふすまには、ビタミンE,鉄、ミネラル、食物繊維が豊富である。
マーガレット・ラドキンさんが、全粒粉のパンで末の子のぜんそくを直したことは有名。
ぜんそくは、アレルギーの一種だから、体質を作り上げるほかはない。
アイルランド人の祖母さんのレシピから、石ひきの全粒粉のパンを作った。
鉛のように重いパンではあったが、息子さんは回復し、医師が驚いたという。
私たちの健康は、日常の食物の良しあしに直接左右されている。
小麦粉を膨らませるだけでなく、小麦粉のでんぷん質・タンパク質・脂質などを消化しやすい分子に変える必要がある。