パンは主食です。私たちの命を維持するためには、第一に食べること、食を確保しなくていけません。主食とは、それの中心になるものです。
日本におけるパンの歴史は、奈良や平安の時代にパンが伝わったという記述は
あるにしても、実際の生活の中では100年ちょっとです。
まして、家庭でつくることは、ここ50年のことかもしれません。
パンは、職人によってつくられてきました。それほど、難しく、専門性があったのです。
「発酵」は、長い間神の恵みとされてきました。
しかし、パンができるメカニズムが、顕微鏡の発明からだんだん解き明かされ、
酵母によって膨らむことがわかり、パン作りに適した酵母菌の培養ができ、
職人でなくてもパン作りが可能になってきました。
私たちが毎日口にするものは、私たちの命を支えるものであり、
他人任せにはできないものです。
そして、一番大切なこと。経済です。つまり、家でパンをやけば、家計の負担が少なくなります。
パンは発酵させて作ります。
「夜仕込んで朝何時に出来上がっている」ということは、できるものではありません。
それは、味噌や酒を作るのに、何月何日何時何分に仕上げたいとしてできないのと同じです。
発酵・熟成の度合いを見ながら出来を決めていきます。
配合は○○で、何分で、、、 これでは パンクッキング つまり料理になってしまいます。
パンを作るには、職人が20年かけてやっと習得できるといわれています。
しかし、パン屋さんが、命の支えになるパンを作ってくれれば、家庭で作る必要はなかったのです。パンの味の評価は人それぞれですが、現在売られているパンで毎日たべたいと思うパンはありますでしょうか? 惣菜パン、甘いおやつのようなパンは
時々はいいでしょう。しかし、ご飯のようにおかずと一緒にいただけるもの。
しかも、3食、毎日食べても飽きないもの。残念ながら、見つけにくいですね。
だから、家庭でつくります。でも、職人ではないので、それにかかりきりにはなれません。家事や育児、外での仕事などの合間にできるような作り方が求められます。
我が家では、30年以上前から家庭のパンに支えられれてきました。
「おおち法」との出会いがそれを可能にしました。
大地修造・慶子夫妻のパン作りの原点が、「命を支えるパン」です。
そして、家庭で、職人ではなくても、雑多な用事で忙しくても作れるパンの
画期的な作り方 それが「おおち法」です。
大地先生ご夫妻も、パン作りを始めた当初、当時手に入る本を参考にして、パンを作っても思い通りのものができず、試行錯誤でほぼ完成の形に来たと、おっしゃいます。
直ごねから、2回に分けるニーディング
レディースニーダーの発明から、次の教室ニーダーの発明開発
蒸気注入のできる電気オーブンの開発
世界中のパンのなかから、これはと思うパンのパン種の研究
そして、教室専用のパン種「沙羅」の完成 など
それらのおかげで、現在の我が家のパンがあります。
日本のパンは、お米の食感が求められます。
欧州のパンは美味しいのですが、ハード系が多いですね。
日本人は、やわらかくて、もちっとしたのが好きです。
さらに、しょうゆ、味噌汁にあうのがいい。
ライ麦パンは、お刺身にもあいます。
リーンなパンは、お砂糖抜きでつくれたらもっといいですね。